誘導灯まるわかりガイド

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誘導灯と非常灯は併用すると効果的です。

誘導灯と非常灯のどちらも、人が集まる場所で、火災や事故などが発生した場合でも、人々が速やかにかつ安全に避難をおこなうために設置が義務付けられている設備になりますが、その目的は若干異なります。

誘導灯の使用目的は、非常口(避難口)や避難経路を照らすためのものですが、非常灯の場合は、部屋や避難経路を照らすための器具となります。

分かりやすくまとめますと、誘導灯は避難口や避難する道筋をガイドする灯であり、 規定の明るさが求められる非常灯は、避難を速やかに実行するための灯になります。夜間や窓のない地下などで万が一電源などが落ちてしまった場合は、誘導灯だけの光では安全に避難することは困難です。ですので非常灯と併用し安全な避難方法を確立することが義務付けられているのです。

誘導灯とは

消防法によって定められています。

火事や災害時に、建物内の人々を安全に建物の外に誘導するための照明器具です。誘導灯設置位置や大きさは、消防法によって細かく規定されています。

バッテリーを内蔵し、停電時も点灯。

誘導灯は、内部にバッテリーを持ち、停電時に20分間以上(建物によっては60分間以上)点灯し、夜の災害時による停電時でも、安全に出口へ誘導出来るようになっています。

設置場所に合わせた誘導灯を選択すると効果的です。

誘導灯の種類は、「避難口誘導灯」と「通路誘導灯」、それ以外に「客席誘導灯」と「階段通路誘導灯」があります。
避難口誘導灯は、緑色の地色に白色の矢印で避難出口の場所を示す誘導灯です。
通路誘導灯は、白色の地色に緑色の矢印で避難出口のある方向を指し示す誘導灯です。
客席誘導灯は、映画館などの客席のある施設で、足元を常時照らすための誘導灯です。
規定以上の明るさを保つための誘導灯で矢印などの表示はありません。
階段通路誘導灯も客席誘導灯と同じく、階段や傾斜路に設置して一定の明るさを保つための誘導灯となっています。客席誘導灯や階段通路誘導灯のように非常灯に代用が可能な場合もありますので、より安全な避難方法が確立できるように最適なものを最適な場所に設置してください。

誘導灯の種類色々。

一般的な客席誘導灯と階段通路誘導灯は、常に点灯のみしている誘導灯で音声などによる誘導機能はありませんが、避難口誘導灯と通路誘導灯の誘導方式は、一般型と点滅式誘導灯、誘導音付加型誘導灯の種類があります。
一般型は、矢印を表示する誘導方式のもので付加機能がなく、多くの誘導灯で採用されている誘導方式です。
点滅式誘導灯は、矢印による表示の他に点滅機能が付加されたものです。点滅方式には明るさが可変する内照式と、ストロボフラッシュで内照式より明るく点滅する外照式の2種類があります。点滅することにより、一般型よりも目立つ誘導方式となっています。
誘導音付加型誘導灯は、矢印による表示に点滅機能が付加し、さらに音声による誘導案内「非常口はこちらです」が繰り返し流れる誘導方式です。点滅だけでも目立ちますが、音声も比較的大きい音なので誘導方式としては理想的で、大型の非常灯の設置が義務づけられている場所でも誘導音付加型誘導灯の場合は1ランク下の規格でも良いとされています。近年はこの誘導音付加型誘導灯の設置が多くなってきています。

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誘導灯の寿命

器具の寿命は8年~10年(限度12~15年)

表示板は設置時と比較すると汚れて視認性が低下することが有ります。また、器具内のブロックが劣化し、充電不良や故障が起こる可能性があります。

バッテリーは4~6年

停電時に適正に誘導灯を点灯させるための、蓄電池(バッテリー)の寿命は、使用環境によりますが、おおよそ4年~6年です。この期間を過ぎるとバッテリーの容量不足などが発生し、既定の時間、誘導灯を点灯させることができなくなります。

蓄電池(バッテリー)の寿命は4~6年が目安です。

劣化した蓄電池は電解液が漏れだし、白い粉が析出しています。

使用する蓄電池の周囲温度、充電電流、放電頻度、放電時間などにより蓄電池の寿命にばらつきが生じます。

逃げ遅れの被害を出さないように定期的な点検を

生死を分ける避難時間

人が多く集まる場所での火災・地震・台風などの発生時は停電してしまうと、避難口が全くわからず逃げ遅れてしまう場合があります。
2008年10月の個室ビデオ店火災で、16名の命が失われました。
誘導灯、非常灯が確実に点灯するかどうか、定期的な点検を行い、不良箇所はすみやかに交換することをオススメ致します。

20分間以上の点灯時間が必要

大規模な施設や地下街は60分間以上

基本的に誘導灯本体に蓄電池(バッテリー)が内蔵されており、20分間以上の点灯を継続することができるようになっています。点灯時間は長いほうが、逃げ遅れの危険を少なく出来ます。建物が大規模施設や高層ビル、地下街、駅舎、の場合には、避難に時間が掛かるため、60分間以上の点灯を継続できる長時間型誘導灯が設置されています。※出典:パナソニックホームページより

罰則規定(消防法)

誘導灯の設置は消防法によって定められており、違反者や違反法人には先のような罰則が適用される場合があります。また、平成14年の消防法の改正により、より厳しい罰則が科せられるようになっています。

誘導灯の点検

自己点検機能により、ワンタッチで自動的に定格時間の非常点灯を行い、ランプ・蓄電池(バッテリー)の状況を自動点検し、結果が確認できます。

誘導灯の点検

自己点検結果の表示(コンパクトスクエア一般型)

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誘導灯器具の交換~大きさ

新旧の等級

誘導灯には等級があり、古い誘導灯(横長)の時代と、現在(コンパクトスクエア型)では大きさの名称が変わっています。

「大形・中形・小形」の等級表記から、表示面の縦寸法を基準とする「A級・B級・C級」の等級表記に変更になりました。

消防法令では、表示面の縦寸法が0.4m以上をA級、0.2m以上0.4m未満をB級、0.1m以上0.2m未満をC級に区分けられています。

※出典:パナソニックホームページより

既存の古い誘導灯を取り外し、新しいタイプ(コンパクトスクエアタイプ)の誘導灯に取り替えると、横長の誘導灯が設置されてた場所が汚れたり、ネジ穴が残ってしまったりする場合がります。
その場合には、リニューアルプレートを利用して、古い誘導灯から新しい誘導灯に変更しても違和感がないように施工できます。

天井直付型誘導灯の場合

リニューアル前とリニューアル後の比較

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誘導灯器具の交換は資格が必要

電気工事士と消防設備士

バッテリーやランプの交換は、特に資格は必要ありません。しかし誘導灯器具の交換(本体の交換)には、100Vの電気を取り扱うため、電気工事士もしくはそれに準じる資格、交換後の届け出に消防設備士免許が必要となります。

※器具が変わる場合、電気工事士免状又は 電気主任技術者免状 を併せ持つ 甲4・乙4・乙7資格者が必要。
※実際の交換作業を行う際には、必ず地域の消防署へお問い合わせ下さい。

 

誘導灯内の蓄電池(バッテリー)やランプ交換

蓄電池やランプ交換は資格不要

誘導灯器具の交換(本体の交換)には、資格が必要ですが、誘導灯の中の蓄電池、ランプの交換には資格は必要ありません。

また、誘導灯器具自体も専用工具などがなくてもパネルの取り外しができ、バッテリーやランプの交換ができるように作られているので、比較的簡単に交換作業を行うことが出来ます。

誘導灯内の蓄電池(バッテリー)やランプ交換

誘導灯の設置台数が多ければ大幅な電気代節約に

誘導灯器具の交換は資格が必要

誘導標識と非常灯の組み合わせ

誘導標識と非常灯を同じ場所に設置することで、避難口誘導灯の代替えとして誘導灯の設置が免除されます。誘導灯はその役割からデザインや雰囲気的にはあまり良いものではなく、店内などではあまり多くの設置は好まれないものです。しかし誘導標識と非常灯を併用することで店などの雰囲気をあまり損なわずにすませる事も可能となっています。
誘導標識には、蓄光式タイプのものもあり、一定の光の照射を受けた約20分後でも
24ミリカンデラ/㎡以上の煇度を有するものとされています。ちなみに1カンデラの明るさの目安がロウソク1本分(1000ミリカンデラで1カンデラ)なので、ロウソク1本の約40分の一の明るさとなります。

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消防法施行規則の一部改正に伴う誘導灯および非常灯の設置義務

平成26年6月17日の「消防法施行規則及び危険物の規則に関する規則の一部を改正する省令」により、非常時に60分間以上の点灯が義務ずけられている防火対象物で、階段通路誘導灯(長時間形60分)の代替えとして階段及び傾斜路に設置されていた非常灯も60分間以上の点灯が義務付けられました。
長時間(60分)誘導灯の設置が義務付けられている建物は大きく次の4つがあります。「大型商業施設」(延床面積5万㎡以上)、「地下街」(延べ床面積1,000㎡以上)、「高層ビル」(地階を除く15階以上で延床面積3万㎡以上)、「地下駅舎」(通路、階段、乗降場)となっています。
同建物の対象となる場所(階段及び傾斜路)の非常灯の点灯時間が60分未満の場合は、60分以上の誘導灯または非常灯に変更する必要があります。
誘導灯や非常灯を60分間以上、規定の明るさ以上点灯させる方法は、非常用電源を確保して点灯させる場合と、内臓バッテリーで点灯させる方法があります。非常用電源の場合は、絶対落ちない構造にするために、さらに予備の非常用電源を確保するなど多額の資金が必要になってしまいます。そのため一般的な施設の場合は、内臓バッテリータイプのものが多く設置されています。
これまでの長時間誘導灯の点灯時間は30分以上でしたが、今回の改正で点灯時間は2倍の60分なりましたので、内臓バッテリータイプのものは基本的に全て取り替えが必要です。今のバッテリーが取り付けられている場所が狭いスペースの場合でも、近年のバッテリーの性能は向上していますので、同程度のサイズでも60分以上の点灯時間を確保できる可能性があります。当店の誘導灯・非常灯用バッテリーは、大手メーカー製品のものを各種取り揃えています。またバッテリーの交換自体には、電気工事士の免許等は必要ありませんので、一般の方でもお取り換えいただくことが可能です。
同改正では、個室型店舗の増大に伴う火災事故などを受け、誘導灯の設置基準自体も見直されています。設置対応の期限は26年11月30日となっており、既に過ぎているので現在対応されていない場合は至急ご対応をお願いします。

古い誘導灯は発火の可能性があるのをご存知でしょうか
2005年に宮崎県のホームセンターで、2006年には北海道と三重県で誘導灯の発火による火災が発生しています。いずれの火災も商品の一部が焼けるなどで済み、大きな火災にはなりませんでしたが、発火の原因は誘導灯に内臓されている「蛍光灯安定器」でした。
蛍光灯安定器とは、読んで字のごとく蛍光灯の光を安定させるものなのですが、制御して蛍光灯に最適な電流を流して、同時に必要な電圧を供給する役目を担っています。この蛍光灯安定器が極めてまれに発火に至る可能性があることが報告されています。(※東芝ライテック社の報告)
東芝ライテック株式会社の報告によると、同社が1990(平成2)年7月から2001(平成13)年11月までに製造販売した誘導灯のうち、大型・薄型タイプの誘導灯本体が内臓する寿命末期の蛍光灯安定器に発火する可能性があると報告されています。
一般的に誘導灯を含めて照明器具の寿命は8~10年と定められています。ですので寿命に近づいた誘導灯は点検又は交換が必要となります。
誘導灯と同じく内臓されている誘導灯バッテリーも同じく寿命があります。誘導灯バッテリーの寿命はさらに早く4?6年とされています。万が一非常時に「バッテリーの寿命が切れていた為に誘導灯が点灯しなかった」場合は、消防法で管理者に罰則が適用されてしまいます。
寿命に末期の誘導灯または誘導灯バッテリーをご使用の場合は、これを機に消費電気料を大幅に低減した安全なLEDタイプ誘導灯本体への変更をお薦めします。

※東芝ライテック社の報告リンク先
http://www.tlt.co.jp/tlt/information/seihin/notice/safety/20060221_youdou/20060221_youdou.htm

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