ポータブル電源のカタログや商品ページを見ると、容量は「Wh」(ワットアワー)と「mAh」(ミリアンペアアワー)で表記されています。
h(アワー)について
基本的には、「h」アワー=1時間と考えます。
1000Whは、「1000Wの機器を1時間使える」「500Wの機器を2時間使える」となります。
W(ワット)について
「W」(ワット)は消費電力を表す単位です。
「A」(アンペア) x 「V」(ボルト)=「W」(ワット)
電流かける電圧で消費電力となります。
A(アンペア)とV(ボルト)について
「A」アンペア(電流)は、電気の流れる量ですが、ポータブル電源では電池の容量を表します。
「V」ボルト(電圧)は、電気を押し出すパワーを表します。前述の電池の種類のよってセルあたりの電圧は3.2ボルトだったり、3.6Vだったりします。
また、「m」(ミリ)の単位は、1000mAh=1Ahとなります。20000mAhなら20Ahとなります。
mAhをWhに変換してみる
例えば200,000mAh表記の三元系リチウムイオンポータブル電源をWh単位に変換する場合、まずAh単位に合わせます。
200,000÷1000=200Ah
次に三元系リチウムイオンは、3.6Vとすると
200Ah×3.6V=720Wh
となります。WhをmAhにする場合は、720Wh÷3.6V=200Ah=200,000mAhとなります。
スマートフォンへの充電を計算してみる(机上参考値)
スマートフォンへの充電での注意点は「USB出力ポート」での充電からの充電という点です。
3000mAhのバッテリー容量を持つスマートフォンの場合出考えてみますと、USB2.0の場合500mAhの出力となるため、3000÷500=6時間計算上はかかります。
USB3.0の場合は、0.9A出力のため、3000÷900=約3.3時間で充電できる計算です。(※スマートフォンの定格入力による)
では720Whのポータブル電源では、3000mAhのスマートフォンは「何回充電できる」でしょうか。
ココでの注意点は、WhをmAhに変換する際、「USBの定格電圧 5.0V」で計算する必要があることです。
720Wh÷5V=144Ah=144000mAh
144000÷3000=48回
となります。ただ、実際はまったく空の状態から充電することもないですし、ポータブル電源内で3.6V→5Vの変換が行われているため、ポータブル電源の容量100%は使用できない計算になるため、あくまで参考値となります。
容量表記の注意
仮に、容量 20,000mAhのモバイルバッテリーがあったとして、この容量はおそらく3.6Vセルの合計容量の可能性が高いです。 これUSB出力するためには、5Vへ変換する必要があるため、3.6÷5×20000=14400mAhが5V出力時の容量となります。